【部数の少ない印刷物はオンデマンド印刷が効果的!】

印刷物はそれぞれで部数が毎回ことなります。

ある程度の数量を印刷する場合(1000枚以上など)はオフセット印刷で印刷される事がほとんどです。

今回ご紹介します、オンデマンド印刷とは一体どのような印刷形式なのか…

ここでは特に部数の少ない(10部~100部)印刷物でメリットを発揮する効果的なオンデマンド印刷をご紹介します。

目次

オンデマンド印刷とは?

ではオンデマンド印刷とはどのようなものかを簡単にご説明していきます。

オンデマンド印刷は非常に少部数から対応することが可能です。極端に言えば5部や10部といった最小限の必要枚数に対応できる印刷となります。

デザインデータ(原稿データ)を基に印刷をおこないますが、データから印刷する内容を印刷機にダイレクトに送り込むことですぐに紙に印刷が可能となります。




オンデマンド印刷とオフセット印刷との違い

オンデマンド印刷はここ数年でかなりポピュラーな印刷となりました。

印刷物の納期短縮や昔ほど大量部数を印刷することも少なくなってきたためです。

しかし、まだまだ一般的に多く部数を印刷することも必要であり、通常はオフセット印刷で対応することもかなりあります。

ではオンデマンド印刷とオフセット印刷との大きな違いは何かという事を簡単にご説明します。

オンデマンド印刷は版が不要

オンデマンド印刷とオフセット印刷との大きな違いはオンデマンド印刷にはオフセット印刷で使用する版(プレート)が必要ないということです。

オフセット印刷の場合は通常は版(プレート)と呼ばれるアルミの板を印刷機にセットして印刷します。カラー印刷の場合はCMYKの4つの版が必要となります。この版を作成する工程を刷版といい、オンデマンド印刷はこの刷版工程を省略して印刷ができるのです。


オンデマンド印刷では印刷物の再現性がオフセット印刷と少し変わる

オンデマンド印刷で印刷されたものとオフセット印刷で印刷されたものでは微妙な違いがあります。


一昔前はオンデマンド印刷は出力解像度が低い事もあり、印刷されたものがあまり綺麗に見える事がなく、オフセット印刷の方が仕上り具合が良いので、敬遠されがちでした。しかしここ最近ではオンデマンド印刷機の性能も向上し、かなり綺麗に印刷できるようになりました。

でも現在に至っても若干ではありますが、印刷の仕上がりに違いがあります。

オフセット印刷は前記の通り、版を出力してブランケットと呼ばれる樹脂やゴム製のローラに転写し、更に紙へ転写します。版には網点と呼ばれる小さなドットの集合体が絵柄や文字を作成しており、そこにインクが付着して印刷物となります。それにより網点の再現性が綺麗に描写されます。


オンデマンド印刷は主にインクジェット方式で印刷されるタイプが多く、インクをノズルの部分から噴射し吹き付けて印刷します。その為、広範囲に同じ色を印刷する場合に少し色のムラが出てしまったり、写真の濃度が濃く出てしまったりする事もあります。それでも充分に印刷物として綺麗に仕上がりますので、よほど品質に拘る以外は問題ないかと思います。

オンデマンド印刷は少部数に効果的でかつ納期短縮へつながる

そもそもオンデマンド印刷の意味合いは(On demando)必要な時にに欲しい分だけ印刷するという要望から生まれました。その要望もあり、少部数に特に強い印刷方式となります。

オンデマンド印刷が普及する前は少部数でもオフセット印刷で印刷する必要がありました。オフセット印刷では100部印刷する場合と500部印刷する場合でも工程における手間は同じとなり、価格的にもさほど差がありません。

印刷スピードも速い為、100部印刷する時間と500部印刷する時間は変わらず、そこにかける手間が同じであるため、価格的なメリットが出ませんでした。

オンデマンド印刷はその課題を見事にクリアする印刷方式でありますので、100部印刷での費用は格段にオフセット印刷より安くなります。中間工程である刷版(版)を作成する費用がないことも大きな理由の一つです。


オンデマンド印刷とオフセット印刷での部数と費用のメリットはおよそ500部ぐらいまでです。
それ以上の部数が必要な場合は小さな名刺やDMなどを除けば、場合によってはオフセット印刷と同等か、むしろオフセット印刷の方が安くなってきます。

また納期がない印刷物にも効果的です。工程が省略されている事もありますが、オフセット印刷ほど準備に時間もかからず色合わせというオフセット印刷では必須な見本原稿に合わす時間も短縮できますので、少部数で短納期に強いと言えます。


まとめ

オンデマンド印刷は状況に応じて使用すると格段に費用を抑えたり、納期短縮につながります。

印刷物そのものが少なくなってきた現在では、状況に応じた対応が必要となります。

ちょっとしたイベントや会議の資料で印刷物が必要な場合や種類は多いけど、数量が少ない名刺などには非常に効果的です。

オンデマンド印刷の特徴
●10部~100部ぐらいの少部数には効果的です。

●工程が少ない為に納期短縮が可能となります。

以上が2点が大きなポイントとなります。

状況に応じて選択する印刷方式を変えていくことをおススメします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

製版・印刷関連の営業職を20年以上続けており、
日々の仕事で経験した色々な知識やエピソードを紹介していきます

目次